今、このページを読んでいただいている方で、掛け軸の仕立てを頻繁に頼んでいらっしゃる方は、どのくらいいるでしょうか?
おそらくほとんどの方が、数回程度、もしくは、一度も頼まれた事がないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
自分の作品を掛け軸にする時は、近所の表具屋さんに頼むのが一般的だと思います。

近所の表具屋さんは、だいたいが職人気質の手表装です、ゆえに仕立て代も高くなります(手表装は大変手間が掛かる為
けして職人さんが儲けてるわけではありません)そして、この1000年以上続く,伝統的技法がすばらしいことは言うまでもありませんし
今後日本の文化として残していかなければならない文化です。

しかし、著名人の作品でなく自分の作品に対して仕立てを頼むのに、数万円は高すぎる・・・といった声が出てきました
そんなお客様の声の中で、発達・発展して来たのが、機械表装です,手表装に比べ、機械ですので早くて安く出来上がります。
そんな中、機械技術が出てきた事により、表装の価格破壊が起こりました!!
手表装を行ってきた、表具屋さんも機械表装に合わせて、仕立て代を下げざるを得ませんでした・・・・

・・・・・!!でも、ちょっと待って下さい!!そもそも、手の表装と機械の表装、出来上がりの形は同じですが
材料や出来上がりの良し悪し全然違います!!どちらが良くてどちらが悪いではなく、違うものなのです!!

わかりやすく、例えていうならば、山手線と新幹線同じ電車ですが、目的地や利用者が違います
掛け軸に置き換えると、手ごろで簡単な機械表装が山手線・高く繊細な特徴ある手表装が新幹線といった具合です。
当然ながら、大阪や博多行くのに、山手線だけを使っていけませんよね。

しかし、最近の表装を頼まれる方は、山手線を使って、博多に行こうとしているし
逆に、新幹線で東京から新宿に行こうとしている方もいます。
また、お客さんだけでなく、表装世界でも、山手線の方が優れている、いや新幹線が一番だ!!などと、争っています。


このままでは、表装世界自体が、自分達の首を絞めかねません




そこでやっと本題ですが、「渋谷の掛け軸屋」とは? はたまた何をしたいのか?その答えは・・・・
「機械表装・手表装を正しく広め、掛け軸を後世に伝えるということ」が、掛け軸屋の根本であり目標であります。
そのために、渋谷の掛け軸屋仕立て専門店は、まず、掛け軸を身近に感じていただくために
手軽に気軽に注文できる機械表装を、初めて表装される方にはオススメしております
※掛け軸屋の機械表装は掛け軸屋工法と呼んでいます

その後、掛け軸の正確な知識や情報を得て頂き、作品によって、手表装にしたり機械表装にしたりと
山手線と新幹線をうまく使い分けて、掛け軸に親しんでいただければと願っております

長くなりましたが、以上のような趣旨を持って掛け軸屋は営業しております!!

掛け軸に関する質問を常に受付ております、どんどんご連絡・お電話下さい!!

掛軸師  佐河 太心